ニュース 日本の世界文化遺産 文化遺産情報 バーチャルツアー

 慶州の歴史地域



慶州の歴史地域
遺産形態 文化遺産
遺産名称 慶州の歴史地域
関連遺産ページ -
遺産規模 -
所在地 大韓民国慶尚北道慶州市
位置図 位置図
地理(周辺状況) 慶州市は慶尚北道の道都。3つの国立公園が存在し豊かな自然に恵まれている。気候は盆地性気候で夏季と冬季との寒暖の差が大きい。畜産業が盛ん。
世界遺産登録状況 登録基準 (2)ある期間ないしはある文化圏に於いて、芸術や技術の発展をもたらした重要な文化交流を示すもの
(3)現存するもの或いはすでに消滅した、ある文化や文明の極めて貴重な証拠
登録年月日 2000年
危機遺産登録 なし
成立時期(時代等) -
遺産概要 慶州歴史遺跡地域は慶州地域散在する遺跡を通じて新羅の歴史と文化を一目で把握できる総合歴史地域として設定されている。遺跡の性格などにより大きく5つの地区に分けられている。仏教美術の宝庫として著名な南山地区、王朝の宮闕跡である月城地区、新羅王をはじめとした古墳群分布地域、新羅仏教の中核をなす皇龍寺跡地区、王京防御施設である山城地区に区分されている。これらの各地区内には合計52カ所の指定文化財が含まれている。慶州南山は仏教遺跡が全山に散在している。新羅建国説話に登場する蘿井(史跡第245号)や、花崗岩を曲線状に加工した石溝遺構で恐らくは曲水の宴に用いられたと考えられる鮑石亭(史跡第1号)、拝里石仏立像(宝物第63号)、弥勒谷石仏座像、七佛庵磨崖石仏(宝物第200号)など数多くの仏教遺跡が見られる。月城地区は新羅王宮が位置する月城や鶏林(史跡第19号)、月城の北東に隣接して築かれた大規模な苑地と宮殿である臨海殿址(史跡第18号)や東洋最古の天文施設とされる贍星臺(史跡第31号)などがある。新羅王宮である月城(史跡第16号)は東西900m、南北260mの三日月形の台地状に築かれている。城内は平坦で宮殿が建ち並んでいたと考えられる。また、後世のものであるが石氷庫などもある。古墳群地域は新羅王・王妃・貴族など地位の高い階層の古墳群が築造されている地域である。皇南里(史跡第40号)・路東里(史跡第38号)・路西里(史跡第39号)・皇吾洞・仁旺洞・校洞などに分布する古墳群には王陵を含む数多くの積石木槨墓が営まれている。この内、皇南大塚、天馬塚などが発掘調査されその内容が明らかとなっている。皇南大塚は1973年〜75年にわたり発掘調査が行われた双円墳で、全長120m、高さ22mを測る大規模な古墳である。出土遺物は多種多様でローマン系ガラスなど西方からシルクロード経由でもたらされた国際色豊かな文物も含まれている。さらにこの地域には金信旧宅とされる財買井(史跡第246号)や新羅五陵(史跡第172号)等も含まれている。皇龍寺地区は 皇龍寺(史跡第6号)と芬皇寺で構成される。皇龍寺は蒙古の進入によって消失したが、発掘調査の結果大規模な寺域中心部の全容が明らかにされている。皇龍寺は新羅最大の寺院で、寺地は8万平方メートルを越すほどの広さを有していた。発掘調査は1976年に開始され8年をかけて行われ、伽藍は大きく4次にわたって変遷を遂げていることが判明している。発掘に伴い出土遺物も40000点を超す量が出土しており、新羅時代研究に於ける貴重な資料となっている。芬皇寺は皇龍寺の北側に現存しているが、往時の規模はない。新羅に於いて最も初期に位置づけられる石塔(国宝第30号)が遺存している。石塔は安山岩を磚として積み上げたものである。山城地域は月城に王宮が置かれると共に新羅王京を防御するために周囲の山に築かれた山城を中心に指定されている。明活山城は慶州市街地の東側、甘浦へ向かう道路の南側に立地している。城壁は土城と石城の両者がある。石城は包谷式山城で総延長4,5kmを測るもので、門址・水門なども残されている。

back


Copyright©Asia-Pacific Cultural Centre for UNESCO(ACCU) all rights reserved