| 世界遺産レポート | ||||||||||
![]() 【紅宮金頂】
ポタラ宮は木と石で造られ、外壁は厚さが2.5メートルあり、その基礎は直接岩に打ち込まれています。壁はすべて花崗岩でできており、高さは数十メートルあり、所々に溶かした鉄を流し込むことにより、高度の耐震性を備えた構造になっています。屋根の骨組みと窓のひさしは木造です。せり出したひさし、屋根の隅の反り、屋根に葺かれた金メッキの真鍮版、金箔をかぶせた仏教様式の柱、屋根の棟に置かれた金の翼の鳥などが、漢式の寄棟と切妻の壮麗な屋根の美に大いに貢献しています。ひさしの下の壁の表面には、仏教楽器や八宝(仏教の伝説に基づく八つの宝物で吉祥の意味を持つ)をかたどった金メッキの真鍮の装飾が施され、いかにもチベット仏教らしい雰囲気を醸し出しています。柱と梁は豪華な絵と彫刻に被われ、宮殿の内部の構造はジグザグと変化に富み、回廊が縦横に走り、広間が意外なところに出現します。宮殿に足を踏み入れると、神秘的な世界に引き込まれたような感じがします。 ポタラ宮には数多く壁画が描かれています。これらの壁画を描くには10年以上をかかり、200人近くの画家が関わったと言われます。壁画の主題は、チベット仏教の発展、ダライラマ5世の生涯、文成公主のチベットへの旅、古代チベットの建物、無数の仏像と護法神像―これらすべてが一体となって貴重な歴史のアルバムとなっています。各広間に多くの貴重な文化遺産と仏教芸術の作品があります。ダライラマ5世の霊塔は霊塔殿にあり、高さは14.85メートルで宮殿の中では一番高いものです。霊塔の表面は4トンもの金で覆われ、宝石がはめ込まれています。その他の霊塔もダライラマ第5世のものには大きさで劣るものの、金と宝石で多くの装飾が施され計り知れない価値を持つ宝物であると言えます。 真鍮製の大型の曼荼羅があります。この曼荼羅は、仏教の世界像と仏陀が教えを説く場所を表した三次元モデルであり、その独自の形と豪華な装飾で有名です。チベット語、漢文、満州語、モンゴル語で書かれた康煕帝の長寿を言祝ぐ銘板と乾隆帝の肖像の掛け軸がある広間や、清の皇帝たちの真筆を彫った水平の板を高く掲げている広間もあります。これらは歴代ダライラマが清の皇帝たちともつながりを深めていたことを示しています。ダライラマの居室には豪華な日用品、衣服、装飾品などが備えられています。このように、ポタラ宮全体は建築と仏教美術の一大博物館と位置付けることができます。世界遺産登録は1994年。 このレポートは、2003年度文化遺産保護調査修復研修(集団研修)に参加した中国の清華大学の朱 宇
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