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 アンコール遺跡群


アンコール遺跡群
遺産形態 文化遺産
遺産名称 アンコール
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遺産規模 400km2
所在地 カンボジア王国シェムレアップ(シェムリアップ)州
位置図
地理(周辺状況) アンコール遺跡群はカンボジアの首都プノンペンから313kmのカンボジア西北部シェムリアップ州に位置する。遺跡は東南アジア最大の湖トンレサープとプノン・クーレン丘陵の間に広がる平野に集中。この平野はプノン・クーレン丘陵裾野より北北東から南南西にむかってなだらかに傾斜する大扇状地となっている。トンレサープ湖は湖面の広さが乾季の3,000km2の面積を雨季には3倍の10,000km2に拡大し、漁業をはじめとする様々な自然の恵みを現在にいたるまで人々に提供してきた。
アンコール地方は熱帯アジア・モンスーン気候に属するが、どちらかといえば乾燥しており、平均降水量は年1300mm〜1800mm程度である。雨季は6月から11月、乾季は12月から5月で、雨は9月と10月に集中しており、乾季には5月末と12月初めに100mmほど降るのみである。
世界遺産登録状況 登録基準 (1)人類の創造的天才の傑作を表現するもの。
(2)ある期間を通じ又は世界のある文化上の地域において、建築、技術、記念碑的芸術、都市の構成又は景観の意匠に関し、人類の価値の重要な交流を提示するもの。
(3)現存する又は消滅した文化的伝統又は文明の、唯一の又は少なくとも例外的な証拠であるもの。
(4)人類の歴史上重要な時代を示す、ある形式の建造物、建築物群、技術の集積又は景観の顕著な例。
登録年月日 92/12/14
危機遺産登録 あり
成立時期(時代等) 9〜15世紀
遺産概要 アンコール遺跡群は9世紀から15世紀に栄えたアンコール朝によって造営された石造の都城跡・寺院・祠堂・棟梁・貯水池などを指す。アンコール朝はトンレサープ湖西北岸一帯に約600年にわたり栄え、最盛期の12世紀から13世紀初めにはインドシナ半島の中心部をほぼ支配する大王朝であった。アンコール・ワットやアンコール・トム等の主要な遺跡だけでも26以上に及び、アンコール平野の東西22kmと南北35kmの一帯に集中し、世界では例をみないほどの大遺跡群といえる。
彼らは土着の精霊信仰を融合したヒンドゥー教徒と仏教を信仰し、世界的に評価の高い彫像や大壁面の浮き彫りなどは圧巻である。優れた建築技術によりアンコール・ワットの中央祠堂(65m)を造った。1992年、文化遺産としてユネスコの世界遺産リストへ登録された。熱帯林に囲まれたアンコール遺跡の保存と修復は1908年からフランス極東学院を中心に行われた。1970年からの度重なる内戦と混乱により保存修復活動が中断され、世界遺産登録時に危機遺産登録措置も同時になされた。内戦が終結した現在ではフランス、日本を含め外国の調査団がカンボジア政府と協力し、現地調査・研究と修復保存作業を行なうとともに、現地の遺跡修復専門家の養成を進めている。

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