ACCU Naraとは

  • ランカティラカ寺院(スリランカ・キャンディ)

    ランカティラカ寺院(スリランカ・キャンディ)

  • シェルドル神学校(ウズベキスタン・サマルカンド)

    シェルドル神学校(ウズベキスタン・サマルカンド)

  • パロ・ゾン(ブータン・パロ)

    パロ・ゾン(ブータン・パロ)

  • 日本橋(ベトナム・ホイアン)

    日本橋(ベトナム・ホイアン)

  • アギナルド記念館(フィリピン・カウィット)

    アギナルド記念館(フィリピン・カウィット)

  • バイラヴナート寺院(ネパール・バクタプル)

    バイラヴナート寺院(ネパール・バクタプル)

 アジア太平洋地域の多くの国々では、文化遺産保護に関する企画・立案や文化財の保存修復を行ううえで、人材不足や法律制度の不備、資金の不足など様々な問題を抱えています。そのため文化遺産の中には、滅失・破損、観光利用や急速な都市開発のために十分な修理や復原が行われない、など危機的な状況にさらされているものもあります。

 こうした状況下の国々からの協力要請に応えるため、ユネスコ・アジア文化センター文化遺産保護協力事務所(ACCU奈良事務所)は、文化庁や奈良県・奈良市の協力を得て、文化遺産保護協力推進のための国内拠点として、1999年に我が国の古代文化の発祥地であり、文化遺産と優れた文化財研究機関等がある奈良に開設されました。

 ACCU奈良事務所は、アジア太平洋地域を中心とする国や地域の文化遺産保護活動を支援するため、ユネスコやイクロム(文化財保存修復研究国際センター)などの国際機関や日本の文化庁、東京文化財研究所、奈良文化財研究所、奈良県などの自治体、大学・博物館と連携しながら、様々な事業を行っています。文化遺産保護を担う人材を養成するための専門研修、国際会議、ワークショップ、文化遺産保護に関する資料の配信(Eラーニング)、定期刊行物の発行(インターナショナル・コレスポンデント)、一般公開の文化遺産セミナー、奈良県内の高校を対象とした世界遺産教室、と活動は多岐にわたります。

 23年間継続している主要研修プログラムへは、今までに39カ国から700名近くの方々が参加しており、現在、多くの研修生がこの研修の成果を活かし、それぞれの国で活躍しています。近年、コロナ禍の中で研修の形もオンラインを取り入れることを余儀なくされましたが、この間に作成した研修動画の一部は多言語に翻訳するなどして、各国の文化財担当者が活用できるようホームページから広く発信しているところです。

 ACCU奈良事務所は、これからも国内・国際機関と連携を図りながら、アジア太平洋地域の文化遺産保護に係る国際協力を推進してまいりたいと考えています。今後とも、皆様の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

(公益財団法人)ユネスコ・アジア文化センター文化遺産保護協力事務所

所長 森本 晋

事業参加国

事業参加国

文化遺産国際協力機関

イクロム(文化財修復保存研究国際センター)

文化遺産の保護を推進するために、 1959年にローマに設立された国際機関

ユネスコ (国連教育科学文化機関)

教育や文化活動をとおして平和を築くために、 1945年にパリに設立された国連機関